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原典サマリー

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原典サマリー

概要

株式会社ファブフォワードは2025年11月に反社会的勢力スクリーニングプログラム(反社チェック)を制定した。本プログラムは、新規取引先(法人・個人事業主・代表者・役員)すべてに対し、取引開始前のスクリーニングを義務付けるものである。以下は、本アプリケーションの基礎となる社内規程4文書および技術調査レポートの要約である。


文書①:反社会的勢力チェック基準 原文

目的:すべての取引関係から反社会的勢力を排除する。

反社会的勢力の定義:暴力団、暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋・社会運動等標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等、およびこれらと密接な関係を有する者。

チェック対象

  • 新規取引先すべて(法人・個人事業主)
  • 代表者および役員
  • 必要に応じて:主要株主、実質的支配者、関連会社、親会社、主要取引先

チェック方法(併用):

  1. 反社会的勢力情報データベース(警察庁公表情報、商業調査会社データ等)
  2. 公的情報——官報、登記簿謄本、新聞記事、裁判記録等
  3. 質問票・反社会的勢力でないことの確約書(誓約書)の取得
  4. 社内情報(過去のトラブル記録等)
  5. 信用調査会社(帝国データバンク、東京商工リサーチ等)

取引拒否基準:反社会的勢力であることの確認、関係の存在が明らか、反社会的勢力の影響下にあると判断、誓約書等の提出拒否、虚偽申告・情報隠蔽の判明。

継続的義務:年次再チェック、重大事案発生時の臨時チェック、取引終了後5年間のデータ保持。

組織上の役割:営業(依頼)、法務・総務(調査)、コンプライアンス担当役員または代表取締役(最終承認)。


文書②:反社チェック事務フロー 原文

企業種別による3パターンのフロー

企業種別 情報ソース その後
上場企業 EDINET開示書類 日経テレコン+インターネット検索
非上場・役員情報あり 提供された役員情報 日経テレコン+インターネット検索
非上場・役員情報なし TDB COSMOS2フルデータ(¥1,600/件) 日経テレコン+インターネット検索

日経テレコン検索:会社名、代表者名、各役員名について、約50のネガティブキーワード(暴力団、逮捕、詐欺、薬物等)を用いて日経各紙、全国紙、一般紙を横断検索。

インターネット検索:同一キーワードパターンをウェブ検索エンジンで各対象に適用。

重要なコストルール

  • グループ子会社は検索のみ実施——記事の閲覧(クリック)は行わない(クリックすると課金発生)
  • ヒットがあった場合、子会社はFF法務に通知し、深掘り記事レビューはFF法務が実施
  • TDBデータ取得費用(¥1,600/件)は各子会社に月次で請求

文書③:反社チェック事務取扱 原文

ステップごとのワークフロー

  1. 営業が起票:「取引先チェックシート」に記入し、法務へ提出
  2. 法務が記録:検索日、会社名、代表者名、住所を「反社チェック検索結果一覧表」に入力
  3. 企業の特定
    • 上場企業 → EDINETで確認
    • 非上場・役員情報あり → 日経テレコンへ進む
    • 非上場・役員情報なし → TDB COSMOS2から取得(有料、最終手段)
  4. 日経テレコン検索(詳細手順):
    • ログイン → 記事検索に移動
    • 保存済み検索条件「反社チェック」で約50のネガティブキーワードを読み込み
    • ベース検索を実行 → 各対象名で「絞込み」を使用
    • 各対象は必ず新規検索から開始する——前の対象からの絞込みでは正しい結果が得られない
  5. インターネット検索:同一キーワードセットでウェブ検索
  6. 結果の処理
    • 両方で0件ヒット → 「懸念なし」と記録、担当者名を記入、チェックシートを営業に返却
    • 日経テレコンで1件以上ヒット → FF法務に通知(記事は閲覧しない)、チェックシートを転送
  7. FF法務のレビュー:日経テレコンにログイン → フラグ付き記事を確認 → 所見をチェックシートに記録 → 子会社に返却
  8. 記録:すべての結果を検索結果一覧表に記録、取引謝絶理由は備考欄に記載

文書④:反社チェック検索結果一覧表 原文

以下のカラムを持つ管理台帳:

  • No.、検索日、対象会社名、代表者名、対象会社住所
  • 検索結果、調査確認、備考(取引謝絶理由)
  • 会社名、代表者、および各役員(最大約50名)ごとに行を設定

日経テレコン検索とインターネット検索の両方を、すべての対象に対して実施しなければならない。


技術調査レポート:実装方式の分析

主要論点:3層スクリーニングアーキテクチャにより、コスト・速度・精度を最適化する。

第1層——ゼロコスト自動OSINTスクリーニング(内製モジュール)

  • 政府オープンデータ:官報、国土交通省ネガティブ情報検索システム、金融庁行政処分・免許登録リスト
  • 国税庁の法人番号Web-APIをエンティティ解決の主キーとして使用
  • リアルタイム・ミリ秒レベルのチェック、限界費用ゼロ
  • 完全一致でのブロック自動化(無免許事業者、制裁対象など)

第2層——有料API高精度フィルタリング(外部ベンダー)

  • 商用サービス:RISK EYES(¥300/件)、RiskAnalyze(大量利用で¥116〜275/件)、RoboRobo、G-Search、Alarm Box
  • 数十年分のキュレーション済み報道記事、独自ノイズフィルタリングアルゴリズム
  • 人手レビューを真に疑わしい数パーセントにまで削減

第3層——専門情報源による深掘り調査(既存リソース)

  • TDB信用調査レポートおよび日経テレコン(最終段階・高額取引の判断用)
  • コンプライアンス担当役員の承認ワークフローが必要
  • 手動・高コスト・グレーゾーンまたは大口取引向け

横断的関心事項

  • エンティティ解決:法人番号をハブとして使用——フロント企業を中心に社名は頻繁に変更される
  • 法令遵守:著作権法第30条の4(情報解析の例外)に基づきスクレイピングは事実抽出目的で許容されるが、robots.txtおよびサイト利用規約を遵守する必要がある
  • 監査証跡:すべてのチェック結果は将来のIPO監査や行政検査に備え、PDF/テキストとして保存可能であること
  • 偽陽性:Google検索の自動化はノイズ(誹謗中傷、競合の妨害、同姓同名)を生む——予備的アラートとしてのみ扱い、確定的判断としてはならない